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システム開発支援・受託

システム開発支援・受託

​森林3D地図作成システム ”Digital Forest”

森林資源を有効に活用するために

今までの森林管理は現地調査と2次元地図を用いていました。
しかしこれからは森林3D地図を使った精密林業の時代です。
3次元レーザスキャナの小型・軽量化、低価格化や操作性の向上によって、
森林データの収録が劇的に簡単になりました。

森林データを解析すれば、地形、全木の形状(太さ・高さ・曲り)を知ることができ、さらに1本の立木からどのような丸太が採材できるかの計画を立案できます。

1.森林を内側からレーザ計測する”地上レーザシステムとバックパック型レーザ”

一昔前までのカメラは、絞りやピントを判断し、撮影後も現像所に頼まないと写真が出来ませんでした。同様に、レーザ計測装置も専門家にしか扱えない機械でした。しかし現在では、カメラを撮りたいものに向け、シャッターを切ればその場で撮影結果が分かります。

レーザ計測でも同様に、スタートボタンを押せば自動で計測し膨大な点群データを取得し、面倒だった後処理も自動化が進んでいます。装置の水平も大体水平に三脚にセットすれば装置が自動で水平度を調整しますし、バックパック型では、常にセンサーが上方向を検出して、データを補正しています。

   

 

2.全立木と地形情報を自動で作成する“Digital Forest”

胸高直径だけでなく、根元から梢の近くまでの直径や、樹高、曲りの情報を自動で作成します。これらの情報は同時に作られる地面情報の上に関連付けられるので、GISデータに変換後、GIS上で何処にどんな立木があるのかを再現することが出来ます。

さらに、細りと曲り情報を使って、どのような丸太(径級、材長、曲り等級)が何本採材できるのかを評価することが出来ます。

GISデータはエクセルを使っているため、更新も簡単です。(収益シミュレーションシステム)

 

3.立木情報の活用

これからは皆伐するにしても、間伐する場合も、その後の森林をどのように育てていくかが重要になります。つまり、伐ることと、育てることは循環型森林経営を行うため際に同時に考えなければならない事項です。どの木を伐れば、どのように上空が空くのか、データを活用することで事前に計画することが出来ます。

GIS上で示した、等高線と境界内の樹高別の単木表示

単木毎の採材指示、材積、売価の表示(上の図の部分拡大)

 

4.地形情報の活用

伐出のための作業道は、短期的な森林経営の中では仮設的になってしまいがちです。今後の間伐や日常管理、防災的な意味からも恒久的な道は必要です。幅が広く、長持ちする道を作るにはより多くの費用が掛かりますが、立木の間伐ごとの何サイクルにもわたる計画販売との費用対効果を予測・計画することで、初期投資を大きくしても、その後の道の管理等の再投資を抑えることも可能です。特に詳細な地形データを活用することで、降雨時の水分分析を行い、水が集まりやすい場所を特定、対策を立てることで、長持ちする道、管理のしやすい道の建設が可能になります。(作業道開設シミュレーション)

等高線と彩色による地形(地上レーザデータからDEMを作成しGISへ)

DEMから求めた(雨)水の流れ(道の計画に利用)

 

5.計画を現実にする“木ナビ”システム

いくら立派な計画でも、それらを実現する手段が無ければ、絵に描いた餅になってしまいます。木ナビシステムはGISデータで管理されている立木情報を、現場に持ち出すことを可能にしました。

現場で伐採する対象木を見つけ、伐倒手順と伐倒方向はどちら、そして、どのような採材をするのかを表示・指示します。

位置を含む伐採情報を集材担当に知らせ、同時に需要家にも知らせる、後工程までの生産性を向上させる仕組みは、昨年28年度から始まったスマート林業プロジェクトの中で、当社が開発を担当しています。